受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

もうなにもできず桜の下にいる

東京都 葛原 りょう 34歳

抱っこ紐肩に食い込む愛おしさ

神奈川県 水谷 香 34歳

蝋梅の香り背にして花遍路

京都府 千草 義継 34歳

しゃがみこむ幼の前に福寿草

京都府 千星 祥子 34歳

窓からは入りきれずに春の色

大阪府 横平 亜由美 34歳

初雪をカーテンの明るさで知る

広島県 三野 めぐみ 34歳

朝露の太陽浴びて野菜採り

愛媛県 下岡 直行 34歳

卒園式涙を流しビデオ撮る

福岡県 越智 哲平 34歳

朝靄に群青の海椅子の白

北海道 青木 典仁 35歳

春の山窓から指さしはしゃぐ母

茨城県 田澤 功美子 35歳

冬将軍刃が頬を削いでゆく

茨城県 大原 佑介 35歳

春纏い甥が元気にやってくる

埼玉県 菅原 望 35歳

唐突に手をつなぎたし猫じゃらし

埼玉県 堀口 敦子 35歳

夏の菓子夜は銀河の味がした

千葉県 山下 和則 35歳

薫風や城壁煌る旅の朝

東京都 山賀 伊織 35歳

地下鉄の出口潮吹く鯨かな

東京都 坂牧 聡々 35歳

家中の窓を開けたい春の空

滋賀県 池内 和世 35歳

宿り木の衣紋羽織りて寒木立

滋賀県 山口 沙織 35歳

じゃが芋の土に見つけた父の顔

京都府 佐藤 友恵 35歳

春が来て絵具が足りぬ心模様

大阪府 桑原 隆彦 35歳

ばっちゃんの愛情価格4百円

大阪府 宮村 福美 35歳

秋の空むすんでひらいてもみじの手

広島県 佐々木 景子 35歳

長崎に旅人多し石畳

長崎県 石橋 康博 35歳

大小の熊が夜空で鬼ごっこ

山形県 渋谷 貴広 36歳

絵心のない僕たちの年賀状

千葉県 森本 研一 36歳

寒の入り日溜り先に蜃気楼

千葉県 大嶋 哲志 36歳

好きですの言葉ひとつで春が来て

千葉県 寺田 純一 36歳

春風に舞い散る花びら母のよう

東京都 山口 玲奈 36歳

七色に産毛輝く初日の出

東京都 田川 ちはる 36歳

磨ぎ水を植木に撒いて春を待つ

静岡県 鈴木 緑 36歳

土の中どれだけ春がかくれんぼ

三重県 角口 美樹 36歳

森を抜け今日も私は脱皮する

大阪府 藤本 瞳 36歳

日脚伸ぶ村に十戸の分譲地

広島県 村田 武士 36歳

初めてのおつかい豆腐小春空

鹿児島県 栗野 早緒里 36歳

祖母の汗輝くトマトに負けてなく

北海道 細野 利奈 37歳

幾重にも君への想い紡ぐ波

宮城県 堀内 健一 37歳

ナイターの灯りが青春つれてくる

宮城県 笹原 恵美 37歳

身を風に挟んで静止赤トンボ

茨城県 藤田 映子 37歳

天の川銀河の果てに始発駅

千葉県 楠 昌子 37歳

新緑のてっぺんみたいに生きていく

東京都 片山 加奈子 37歳

冬空にこんぺい糖のいじらしさ

神奈川県 今井 美樹 37歳

月の暈明日はきっと雨模様

新潟県 仲村 昌子 37歳

さわさわと初夏のきている気象台

山梨県 松田 雄歩 37歳

剥がしても心に残る一句かな

長野県 香川 貴亮 37歳

流星群スカートの裾広げ待つ

長野県 加藤 文子 37歳

制服の小さくなりて卒園式

岐阜県 岩田 道子 37歳

夏の日を浴びてそびえる飛び込み台

静岡県 小楠 幹宏 37歳

踵から寒さのにじむ冬の朝

愛知県 竹内 佐永子 37歳

春の風軌道修正効かぬまま

滋賀県 小見 明子 37歳

時間とまる桜吹雪の異空間

京都府 森廣 優子 37歳

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