伊藤園 お~いお茶新俳句大賞
第十五回
優秀賞
小学生の部 (幼児含む)
日なたぼこ石といっしょにあったまる
おじいさん夕日にみとれぼうになる
カマキリはカンフー上手でポーズ決め
遅刻ふえてきたね冬の雲ひくい
ふるさとに電話する母若がえる
たこあげる田んぼ一枚ひとりじめ
冬の朝ごみ出す私はペンギンだ
中学生の部
初日のでいつもとかわらん朝やがな
雪合戦必勝法はありません
わたり鳥やっぱりはみ出るやつがいる
霜柱そこだけふんでみたくなる
晴れわたり音楽室の白き富士
天高し思わず靴を投げてみる
高音の口笛上手き冬将軍
高校生の部
太陽の光めがけて逆上り
夏空の大きな雲を枕とす
クロールであの子の顔が真っ二つ
まだ知らないこころが交ざる白い息
どこか似てる私の心おじぎそう
とある樹が裸になってくしゃみした
肉まんを食ひては想ふ水滸伝
一般の部A(40歳未満)
ほうれん草茹で上がるまで泣くつもり
目薬の一滴空を見失う
髪切りて足音少し軽くなる
吹雪く中私を楯に歩く犬
閉園まで象を見た日のアキアカネ
野の牛の乳房ゆたかに豆の花
明け方のひんやりとしたカブトムシ
一般の部B (40歳以上)
秋風の心いくつもありにけり
土筆野へ戦禍中継消して出る
首筋に西日をのせて戻りけり
花吹雪わかれは片手だけあげる
遠き街遠き雲見て麦を踏む
孫に無視されて夏草引っこ抜く
昼寝して天気に任すすすぎ物