受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

千葉県

弟に暑いふりして上着貸す

穴水 拓郎 11歳

元旦の家族写真がてれくさい

石井 健夫 13歳

伸びをするたんぽぽ・なずな・つくしんぼ

磯谷 多美 17歳

白い息吐いて見つけた一番星

品川 佐恵子 33歳

雪だるま日陰につくり孫を待つ

伊藤 祐司 65歳

東京都

まだ来ない平和という名のお正月

岩波 真依 15歳

天高く草まっすぐに二十歳かな

齊藤 真美 20歳

てらてらと日を引きずって秋の蛇

曽根 新五郎 48歳

赤とんぼ風のすき間を上下する

香川 裕子 49歳

売場より被りてゆきし夏帽子

村田 暹 78歳

神奈川県

とびうおが空と海をぬいあわす

石原 あすみ 9歳

ハムスター楽譜で昼寝春の予感

原田 まどか 13歳

元旦の電話に混じる牛の声

伊藤 宝彦 16歳

九月の夜火星と夢が同じ距離

小林 拓伸 30歳

宿帖は丸文字ばかり若葉風

和田 啓 74歳

新潟県

さけの子がもどってくるときオレ高一

内山 拓哉 12歳

つかまってたまるもんかと赤とんぼ

藤縄 沙希 14歳

16才日記にさえも嘘をつく

柳 沙織 16歳

蝉しぐれ炭酸水の中のよう

梶原 伸久 36歳

春一番子象の耳をふくらます

飯塚 不二男 73歳

富山県

ヤモリとにらめっこぼくまけました

二塚 俊洋 9歳

マラソンのゴールは近い一人ぬく

川口 美紀 12歳

父の誕生日両手でお酒つぐ

高藤 友哉 12歳

さよならの頬をかすめる花ふぶき

吉田 悦子 26歳

富有柿空もろともに掴みとる

松木 洋子 61歳

石川県

かれ木たち落ち葉のコート作ろうか

辰野 多佳子 11歳

そばすする音と同じに鐘鳴った

橋本 千加子 15歳

核兵器無くせば広がる笑顔の春

山本 直嗣 17歳

林檎色している秋をどきどきと

黒崎 恵未 21歳

嬰児の湯浴み緑をくずしける

九馬 菁子 72歳

福井県

春の滝緑のこけが生き返る

中島 凱駿 12歳

のぞむもの寄鍋のような家族かな

庄司 恭兵 15歳

石段は武士の歩幅や初詣

中西 勲 49歳

木枯しは一人の夜に美しい

加藤 絹枝 56歳

鼻先に紅葉を付けて鯉浮かぶ

米野 道雄 72歳

山梨県

満開の桜の海におぼれそう

河西 里彩 13歳

俺の汗光を帯びたユニフォーム

村石 雄一朗 17歳

眠らぬ街そんな故郷が大好きです

大山 昇悟 17歳

夕暮れの風景染める赤とんぼ

青木 寿弥 18歳

鳳仙花はじけた夢がまた芽吹く

薮田 照美 31歳

長野県

天井の木目親しく長い夜

峯村 千亜紀 19歳

雪山にぽうと明かりがふたつみつ

山崎 潤 19歳

早蕨のぐうちょきぱあと伸びゆけり

神戸 千寛 39歳

肩ぐるま湖面に映える夏花火

馬場 浩 43歳

いっせいに鯵が振り向く水族館

中村 佐智子 73歳

岐阜県

稲刈った切り口ぼくを見上げてる

後藤 諒真 11歳

太陽に礼するように稲しばる

早川 奈津美 11歳

バレー中継母の青春よみがえる

勝股 由衣 16歳

カイロよりその一言が暖かい

棚橋 美公 36歳

蜂飼ひは蜂にやさしきことばかけ

梅村 五月 71歳

静岡県

狛犬が静かに吠える冬の月

松本 裕貴 15歳

ぐみの実を口にほおばり友と駆け

樋野 廣臣 15歳

郭公の呼ぶ声のまま深い森

杉村 拓也 16歳

桜咲くそっと目を閉じ焼きつける

望月 奈都美 16歳

足音が静寂を割る試験室

田中 律水 35歳

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