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受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

北海道

ふぶきの日うしろをむいてあるいてく

森本 渉 7歳

雪かきをしている間は象の足

笹原 七海 11歳

春風が小さなけんか吹きとばす

茶谷 李奈 14歳

赤ちゃんを起こさないよう皆小声

木村 美穂 17歳

うたた寝を誘う地下鉄春の午後

小野寺 千秋 18歳

青森県

パパあくび大きい口でかばみたい

森山 ゆう 7歳

白鳥の声に目覚める白い朝

笹井 瞳 12歳

大の字で空と真向勝負する

橋本 朝 46歳

やさしさを食べて心を太らせる

山村 義一 58歳

母の来てふわりと座る水中花

角田 ちせ 67歳

岩手県

何もない頭の中に雪が降る

佐々木 美里 16歳

雪景色行き交う人が色となり

兼平 さやか 22歳

酸素ボンベ一本立てり炎天下

鈴木 沖帆 52歳

人生は集合写真の端にある

高橋 悦朗 54歳

お互いが主治医のような共白髪

新里 山歩 77歳

宮城県

くもの巣にかかるとんぼを僕は見た

松浦 愛美 18歳

かくれんぼ見えてしまった白い息

田高 弘子 24歳

真夏の夜空に夢見る金魚たち

手代木 正恵 27歳

夏やさい太陽の呼吸が聞こえそう

佐藤 春美 36歳

春眠や二度寝の夢のつながらず

阿部 和子 52歳

秋田県

るすたのみかためにつくる雪だるま

薩摩 優花 8歳

錆た車砂浜見上げるミルキーウェイ

佐々木 英展 18歳

雪に似て切なき想いしんしんと

佐々木 啓美 20歳

すいと来て膝に影置くあきあかね

京野 幸子 69歳

ネクタイが取れて関白お茶を注ぐ

小玉 哲三郎 76歳

山形県

ポタポタン雨ではないよはるの音

後藤 拓眞 6歳

書き初めだかくごはいいかと筆ならす

軽部 理恵 10歳

ゲーセンにちょっと寄付したお年玉

島田 夏海 12歳

弓道の心を乱す庄内の北風

冨樫 賢明 16歳

山の子がとまどっている海の幅

真木 従子 70歳

福島県

猫いだく冬のにおいをもちかえり

佐久間 真帆 15歳

赤とんぼ黄金の波の上を行く

星 早洋 17歳

水槽で雪を眺める金魚かな

国分 恵 18歳

野仏も花見の客よ過疎の村

舟部 勲 75歳

つくしんぼ百まで数へ老いにけり

森 酒郎 80歳

茨城県

恥のない大人が増える日本国

土山 紗祐未 12歳

前髪を切ったら空がよく見えた

久保 まどか 15歳

風にのり銀河までいく流れ星

沢辺 みさお 27歳

銀杏を踏みて用件忘れけり

藤 和子 60歳

子白鳥色を仕上げてかえりけり

池田 鷹志 75歳

栃木県

吐く息が白いときだけ竜になる

柳田 真那実 16歳

真夜中にココア片手に天体観測

本多 亜由美 16歳

会いたいと想いつのれば夜長し

上野 祥子 25歳

寒夕焼鴉は山を忘れけり

阿久津 勝利 59歳

指切りは誰が始めし花八つ手

佐藤 利夫 76歳

群馬県

薔薇の棘今度はあなたの胸に刺す

前原 ひとみ 15歳

五里霧中自分の未来とルビを振る

木暮 優子 18歳

星を見る君のとなりで咳をして

山田 理恵 22歳

桑畑祖母の背中を思い出す

阿部 貴子 29歳

風船を放てば磁石のような空

豊嶋 和夫 66歳

埼玉県

サーブ打つ先輩の上蜻蛉飛ぶ

佐々木 優花 13歳

鉛筆を五角に削る受験生

西山 武志 15歳

如月のあなたの瞳は一等星

大河 裕夏 16歳

ポツポツと雨降りふわっと土のにおい

小高 洋美 18歳

時でさえかるくとびこすアルバムよ

平林 順子 20歳

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