受賞作品

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  • 受賞作品 第十五回 佳作特別賞

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

鼻曲がり鮭の新選組来たる

東京都 坂田 緑郎 73歳

兄妹で中華饅頭見比べる

神奈川県 宮川 末夫 73歳

がらんどうの空の青さや落葉掃く

神奈川県 池内 英夫 73歳

荒海や今日一日の海苔を抓む

福井県 姉崎 俊雄 73歳

通院の眼帯とれてぱっと春

愛知県 一上 ふみ子 73歳

さゞ波を誘う風あり花の昼

愛知県 森田 繁雄 73歳

万華鏡シャリシャリ地球回転す

大阪府 青木 光子 73歳

たてがみを梳いて少年卆業す

香川県 東谷 信子 73歳

夕焼の底を見てきし赤とんぼ

北海道 四ツ柳 高保 74歳

しがらみの糸断ちがたし凧揚る

埼玉県 松村 常治 74歳

髙階に住みて近づくお月さま

埼玉県 榊原 和子 74歳

一枚の毛布にイヴとアダムかな

埼玉県 山上 徳子 74歳

山眠る村に仏蘭西レストラン

千葉県 鈴木 滋子 74歳

雪富士は天下無双の置物ぞ

東京都 星野 善治郎 74歳

桜貝子のてのひらは春のいろ

東京都 川村 倶子 74歳

四月馬鹿貯めては使う貯金箱

神奈川県 由田 欣一 74歳

いちまいの海へころころ春の琴

新潟県 鈴木 ひろし 74歳

ジーンズの夏大股にやって来る

愛知県 兼松 敦 74歳

綿密に身を編んでいたへちまかな

京都府 山仲 つとむ 74歳

法隆寺遠拝みして若菜摘む

大阪府 水本 かつ子 74歳

竹とんぼ天国を見て舞い降りる

奈良県 森 笑子 74歳

雪掻いて七十五歳頼らるる

秋田県 佐藤 隆市 75歳

植木好き子供大好きしゃぼん玉

福島県 田中 光一郎 75歳

またしても夏を乗り切る妻多弁

東京都 白鳥 寛治 75歳

後悔の言葉の先に実梅落つ

東京都 甘田 豊 75歳

大佛の慈悲八紘に子鹿の目

神奈川県 松原 弘 75歳

桜餅の匂ひを残こし客帰る

神奈川県 谷井 尚子 75歳

春昼の止まりしままの古時計

茨城県 町井 スミレ 76歳

雨上る島は丸ごと秋祭

埼玉県 町田 昭二 76歳

桃の花鳥語であそぶ幼児かな

埼玉県 野村 弘子 76歳

恋の果て孫七人や鍋囲む

東京都 飯塚 美智恵 76歳

ゴム風船迷子の掌より逃げたがる

東京都 箱崎 令子 76歳

多摩川の闇かきまぜて稲光

神奈川県 宮沢 一郎 76歳

重ね吊る絵馬からからと四温晴

愛知県 横井 さかゑ 76歳

枯野飛ぶ鴉と白いポリ袋

大阪府 吉田 定雄 76歳

ポケットに泊まってゆけよ花の風

兵庫県 宮口 隆 76歳

立冬の観音に似た主治医かな

兵庫県 吉川 正利 76歳

夢の中までからみつく虎落笛

岡山県 村木 糸平 76歳

ふところに無用の乳房雛の菓子

埼玉県 文挾 綾子 77歳

廃校に今年限りの桜咲く

埼玉県 増田 屯 77歳

桜貝ふいに少女となる浜辺

神奈川県 亀井 京子 77歳

菜の花や猫が留守居の駐在所

愛知県 加藤 慶二 77歳

認識標付けし鴨くる日本海

滋賀県 松田 和枝 77歳

着ぶくれて切符が先に通り抜け

埼玉県 竹内 庸子 78歳

豆腐切るように屋根雪切り落とす

千葉県 田村 サク 78歳

十三夜隣も窓を開けたらし

東京都 窪 蔵六 78歳

折紙を解いてゆくよな大夕顔

広島県 佐々木 キヨミ 78歳

帰燕また佛舎利塔に低く飛び

佐賀県 生田 千秋 78歳

小春日や医師の注意を守りつゝ

福島県 佐藤 喜美 79歳

北風がお化けだぞうと木をゆする

埼玉県 小峰 正治 79歳

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