受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

故郷に想いを馳せる一番茶

北海道 川島 光弘 45歳

満月に夢届くほど背伸びをし

千葉県 福士 順子 45歳

柿の木に登る我が身ぞ懐かしき

千葉県 山口 知久 45歳

夏空へバッハのかつら遁走す

東京都 荒木 勉 45歳

わからず屋わかってるけど君が好き

東京都 大内 ジュン 45歳

陽だまりの猫のむこうは冬景色

愛知県 堀江 真里 45歳

チューリップやさしい色にほっとする

広島県 印具 京子 45歳

洗濯と一緒に昨日の旅を干す

山口県 清神 朱冬 45歳

一村の花守として郵便夫

茨城県 小沢 真理子 46歳

立春にいわしという名の猫が居り

愛知県 笹山 悦子 46歳

冬枯れの森を刈り取る鎌の月

大阪府 小林 康浩 46歳

人生はわははと笑う底力

東京都 佐々木 栄子 47歳

柿の木に登るわらしの照れ笑い

東京都 中山 富子 47歳

折り返し過ぎても夢への登り坂

奈良県 久冨 純代 47歳

空咳をして魂の揺れにけり

岡山県 猪原 丸申 47歳

恐ろしや子供のポケット何が棲む

埼玉県 渡辺 美智子 48歳

逆上がり入道雲を蹴り上げる

東京都 高田 由紀子 48歳

団塊の親に凭るる春の風

新潟県 安木沢 修風 48歳

ワイパーに金木犀のおとしもの

京都府 荻野 文子 48歳

ランドセル太郎は春を待つばかり

大阪府 北山 史人 48歳

小さき手の雪のおむすび温かし

愛媛県 武田 公治 48歳

新しき雪を踏みしめ初詣

青森県 赤平 久美子 49歳

嫁ぎゆく娘は泣き虫になっていく

宮城県 石川 初子 49歳

嬉しさを隠せぬマスクメロンかな

神奈川県 原田 魚泊 49歳

ススキにも器量がありて取りおかれ

兵庫県 種田 淑子 49歳

レトルトの七草粥や巴里の空

島根県 上川 美絵 49歳

腕の子が梅の膨らむ様に笑む

福島県 長尾 里子 50歳

のら猫は落ち葉の山で片目開け

福島県 斉藤 香苗 50歳

うどん屋の湯気勇ましき寒の入

神奈川県 新田 周六 50歳

こおろぎの声に誘われ火星寄る

愛知県 長谷川 志郎 50歳

美しく目覚めて梅の長まつげ

大阪府 山路 春男 50歳

リストラもストレスもなく炭を焼く

和歌山県 竹内 善則 50歳

パソコンと対話続ける雪籠り

愛知県 湯浅 真理子 51歳

冬うらら一気飲みする水薬

和歌山県 小上 栄美 51歳

ポストまで夫を誘ひて月の客

大分県 山城 早苗 51歳

春だもの今日はあなたと過ごしたい

群馬県 冨 玲子 52歳

一月の結露の窓の受験生

千葉県 小田中 準一 52歳

春雷のまだ上空をさまよえり

神奈川県 正木 京子 52歳

残像を残して飛び去る揚げ羽かな

新潟県 金井 久枝 52歳

春一番ちょっとやる気の腕まくり

新潟県 赤塚 年恵 52歳

耳の穴開いて冬の風が入る

福井県 橋本 芳夫 52歳

春うらら猫語の分かるおばあさん

愛知県 田中の 小径 52歳

山霧の有り余るかに里流る

青森県 附田 唯与司 53歳

どんぐりを拾う俺自身を拾う

神奈川県 鹿又 英一 53歳

草萌ゆる心の羽根がふと伸びる

愛知県 石原 一郎 53歳

待つことも大切だよとチューリップ

滋賀県 石原 美代子 53歳

猫じゃらし寂しがりやの子守唄

大阪府 田中 正美 53歳

蝉時雨いきなり半音上げにけり

兵庫県 角田 知美 53歳

雛流しその夜の星を数へをり

広島県 平田 はつみ 53歳

うぐいすの声をまじかに朝湯かな

福岡県 和田 一子 53歳

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