受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

北海道

いわし雲一人で見ながら反省会

金子 愛唯流 15歳

人生にしおり一枚はさみたい

橘 美玖 21歳

冬めくや指輪も少し冷えており

和田 桜佳 21歳

さんずいに見えたあいつの笑い皺

東野 修也 24歳

配膳のロボット回るこどもの日

福原 智子 63歳

青森県

くろまめのかわのぼうしがぬげちゃった

成田 佳生 4歳

限りない葉っぱの中からひろう秋

工藤 亜耶佳 17歳

カラフルな音色が響く氷柱かな

清川 日球 18歳

ちょっとだけ濁点多い津軽弁

田中 ひろ子 60歳

初恋や百倍速で駆けた夏

三上 勉 71歳

岩手県

すきやきの争いに負けえのきだけ

中花 和希 17歳

早朝に奏でる母の卵焼き

五嶋 愛美 25歳

押し合ってへし合って山躑躅咲く

鶴田 朱音 30歳

カレンダー猫飛びついてまた落下

佐々木 織絵 48歳

小児科の医師のポッケに紙雛

古川 制子 56歳

宮城県

のやきする父のせなかは大きいな

木村 千優 7歳

冬の息白い吹き出し何入れる

泉山 楓 12歳

かたぐるま父と私のたからもの

大久 ひより 15歳

秋の朝風はいつでも瞹昧で

佐藤 聖生 17歳

靴下の色を並べて春隣

川名 まこと 63歳

秋田県

きつつきが木をこつこつと作曲中

佐とう 藍紫 8歳

本読むとつららがこっちを見てのびる

米森 結夏 12歳

吐く息が白い理由を探す夜

柏倉 拓斗 23歳

還暦の野球小僧や雲の峰

浅田 英夫 74歳

白桃をきれいに剝いてひとりなり

佐藤 二千六 83歳

山形県

たんぽぽが風とたたかう音がする

本間 晴 9歳

蝉時雨無いなら無いで気が滅入る

髙木 朋葉 18歳

春一番鞄の角も丸くなり

土井 雄気 34歳

油彩から水彩となり秋の空

鈴木 陽子 45歳

手づくりの藤棚我が春独りじめ

湯乃村 紘一 83歳

福島県

靴底のスタンプざくりざくり冬

山﨑 稟太郎 16歳

そよ風も誰かの背中押している

若林 陽菜 16歳

正月は台所からやって来る

髙橋 修斗 17歳

ラブソングより深いのか麻婆豆腐

佐久間 祐気 31歳

春の句も君は字足らず吾は字余り

遠藤 由賀 31歳

茨城県

入学しきかぜでネクタイおどってる

出澤 幸太郎 7歳

冬の朝溶け出す水を待つ小鳥

髙場 英玲奈 14歳

わからないみつめる星に明日を聞く

鈴木 聖和 20歳

まるい手に振りまわされる千歳飴

杉村 遥香 28歳

星月夜ゴッホになれない私の手

池田 優 31歳

栃木県

いけの水かざりをつけてこおりつく

八木沢 正真 7歳

木星が私を見守る冬休み

長岡 晄里 11歳

合格を知るまでの間は息白し

吉冨 蘭 16歳

秋の空合成写真のように月

亀田 友 41歳

鰯雲夕飯の香に走る子よ

礒 久枝 45歳

群馬県

ふゆのあさせかすお母さんまだパジャマ

金谷 奎吾 7歳

ライオンもさくらのそばではおとなしい

山本 伊織 11歳

ここも宇宙わたしを包む冬の星

塩野 琴菜 13歳

春風が立体的に押し寄せる

廣瀬 学 50歳

おでん鍋世のいろいろの味染みる

横田 靖夫 61歳

埼玉県

初詣小さなだるま一つ買う

今井 しずく 13歳

初スマホ顔認識で厚化粧

高橋 奈津子 53歳

寝返りで夢のチャンネル変える春

千歳 みち乃 55歳

月光がふんわり猫をまるくする

新井 春美 57歳

ピーマンや宇宙は閉じているのかも

大橋 利夫 77歳

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