伊藤園 お~いお茶新俳句大賞
第三十三回
優秀賞
小学生の部 (幼児含む)
ほしをみてじぶんもピカッとひかったよ
ランドセルチョコレートいろはるちかし
友だちと足を入れてる夏の海
ぼくと星とくべつな時間夜の空
雪だるま目を書くだけで友だちだ
ひまわりが咲いて地球の軸となる
お年玉気が引きしまる金額に
中学生の部
雪解けの水純粋な人になる
バラは一輪のようだ花束でも
ふるさとが倍に広がる田植え前
落ちたペン誰も拾わぬ夏休み
東京に生まれてきたよ雪だるま
カトレアや白鍵にふるえる手指
一晩で鯨現る雪の山
高校生の部
冬空がパリリと割れるくつの裏
誰れの目にも留まらず落ちる流れ星
思い出は裏表紙にも描けるんだ
稲光誰かの怒り知らせてる
銀杏散る今日が最後の棒高跳
さくら道みんなと違う角曲がる
ラケットを抱いて春泥飛び越える
一般の部A (40歳未満)
あらゆる子から逃げきった蜻蛉かな
転勤の冬つっぱり棒のような冬
苺パフェ恋愛至上主義よ嗚呼
雪を踏むセロリ齧った音に似て
五月晴れ嫌になるほどある自由
満月に気づかず鉛筆削る音
風呂のなか惑星の軌跡をえがく柚子
一般の部B (40歳以上)
遠花火散れば一人が映る窓
カステラの真ん中に居る春の夢
くるっとポスターぱちんと春の輪ゴム
雪催い母の肌着に名前書く
くらやみを上手にまとめ虫時雨
生ひ立ちのややこしき父すもも吸ふ
外は吹雪内は救急外来科