伊藤園 お～いお茶新俳句大賞
第三十三回
佳作特別賞
ジジ似だね笑いジワある雪だるま
じいちゃんと俳句をつくるきゅうこうちゅう
ゴンドラで空中散歩銀世界
新学期折り紙のように桜まう
雪ふってほわほわと鳴る地面たち
大そうじＭＶＰはお父さん
からっ風とばされないよう母つかむ
赤信号車にトンボも止まってる
登下校共に歩くはからっ風
滝の音眺めるたびに新しい
風見鶏秋のお便り速達です
ストーブによってたかって焦げくさい
冬の昼寝転ぶ猫の日の匂い
畑仕事祖父の向こうに虹が見え
アジサイがアフロヘアーに見えてくる
団らんの柱となるのは鍋一つ
鉛筆と僕の右手は不仲説
裏木戸にノックをしたる春一番
ぼろぼろの本携えて避暑の宿
初夢は落としてしまったメロンパン
流星やちょいと地球がお邪魔します
向日葵に朝の色つく日曜日
故郷の座敷は広し天の川
花落ちるさみしさだけが通りゃんせ
讃美歌の窓にすがりし蔦紅葉
畑終い下仁田葱を噛み締める
みどりごは己がくしゃみに驚きぬ
ヒーローの定時であがる夏休み
虫の音のカノン時々ロンドかな
揚雲雀恋のはなしのきりもなし
青柿のずしりと落ちる夜のしじま
