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受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

英語俳句の部 大賞

  • looking for girl names
    we pick
    wildflowers 訳/ 娘の名を求めながら野の花を摘むわたしたち

    アメリカ Edward Huddleston 29歳

    私たちは子どもを望んでいませんでしたが、今後の生活を描いた時、子どもは1人か2人が理想的という話になりました。男の子の名前はすぐ決まりましたが、女の子はとても難しいと感じていました。私たちは花の名前が好きで、この俳句は明るい春の朝に、野に咲く花のように心に浮かびました。「ワイルドフラワー」とたとえたのは、見える花であればどんな花でも言い表すことができるように、娘の名も将来の娘に合うと思えば、どんな名前でもふさわしいと感じるからです。

    授かるかもしれない娘のため、よい名前を探し求めながら、野に出て可憐な花を摘む二人。花の名にあやかりたいのか、とにかく何かインスピレーションを得たいわけです。素朴な親の愛情が、野花をめでる心と重なり、美しい景のもと、味わい深い句となりました。「野の花」は秋の季語とされますが、アメリカ人の作ですから、春や夏の野かも知れませんね。〈選評/日本語直訳 星野 恒彦〉

英語俳句の部 優秀賞

  • No sounds
    in the wood
    rock climbing 訳/ 森には音一つない岩登り

    アメリカ 藤田 志郎 7歳

  • You never get old
    I never forget the days with you
    I passed your age 訳/ あなたはけっして年を取らないわたしはあなたとの日々を
    けっして忘れないあなたの年を越えたわたし

    東京都 トウメン アニラ 14歳

  • For the day
    when the masks were removed
    Let's practice smiling 訳/ マスクをはずせる日のためにほほえみを練習しよう

    東京都 久松 昊芭 14歳

  • I encountered a cute classmate
    at a convenience store
    in my pajamas 訳/ コンビニでかわいい同級生に出会ったぼくはパジャマ姿

    兵庫県 中井 瞬生 15歳

  • footprints of pigeons
    on the snow―
    T.Rex 訳/ 雪の上に鳩の足跡-ティラノサウルス

    埼玉県 村山 諒 15歳

  • Wanting to sleep on a train
    wind blowing through my legs
    every time the door opens 訳/ 眠くてたまらない電車のドアが開くたびに脚の間を
    吹き抜ける風

    千葉県 志賀 茜 15歳

  • What's this bird?
    What's that bird?
    The evening chorus 訳/ こっちは何という鳥?あっちは何という鳥?夕べのコーラス

    マレーシア Saw Kee Wah 52歳

  • quarantine
    the ups and downs
    of the hotel elevator 訳/ 隔離中ホテルのエレベーターの昇り降り

    オランダ Maya Daneva 54歳

  • book fair
    a squirrel with an acorn
    glances my way 訳/ 図書市ドングリをくわえたリスが私の方をちらっと見る

    アメリカ Richard Matta 59歳

英語俳句の部 審査員賞

  • 星野恒彦選

    My school trip ended
    in the guide book
    in my school 訳/ わたしたちの修学旅行学校でのガイドブックで終りとなった

    東京都 三宅 優希 15歳

    愉しみな行事の修学旅行が中止となった。おそらくコロナ禍のせいでしょう。あっけない幕切れにがっかり。でもガイドブックを読んだことは、将来きっと役立つはず。これも学習の一つです。焦点をガイドブックに合わせて成功した句です。

  • アーサー・ビナード選

    grandma's wake
    I sneak off to open
    her pickle jars 訳/ 祖母のお通夜そっと抜けだして開けるピクルスの瓶

    アメリカ Raj Bose 61歳

    みんな一人ひとり醸し出す雰囲気が異なり、手作りの発酵食品にも私たちの個性が現れる。ピクルスを漬けつづけたお祖母さんのエッセンスは瓶の中にもちゃんと入っている。亡き後、なるほど、孫がピクルスをかじりたくなるわけだ。この句には生命の余韻がある。

英語俳句の部 後援団体賞

  • 国際俳句交流協会選

    Winter morning
    The hand of a friend tells
    Today's temperature 訳/ 冬の朝友だちの手で知る今日の気温

    徳島県 野田 琉乃 16歳

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