伊藤園 お～いお茶新俳句大賞
第二十五回
佳作特別賞
虫のライブ草のステージみんなおどる
寒すぎて飛び出てしまった球根だ
水平線空が海を食べそうだ
三日月はねずみが食べた目玉焼き
秋の夜長月の帰宅がおそくなる
北風のごきげんななめでたこあがらず
田植えの日ごめんタニシをふんじゃった
指を出すぼくのリズムでちょうがまう
ゆきだるまなやんだ顔だどうしたの？
お花見やみんなが育てた桜の木
くつしたのかたっぽ犬の腹の下
うぐいすやその歌声をくださいな
夕方にからすといっしょにかげうつる
ふるえるな広島県がふるえてる
待ち合わせふわりと飛んでる黒あげは
マッハこえ空かけ回れサンタさん
雪ふると引っこししたいパパとママ
リフト乗り雲のスピード感じけり
オニヤンマトラの洋服借りてきた
新学期文ぼう具たちおどってる
わり算がパッとわりきれお年玉
つるの声風で運ばれおどりだす
花壇にはふしぎな芸術霜ばしら
頂上は何色ですかかき氷
バレンタイン関係ないけどつくえ見る
いつもよりやさしい兄と冬休み
おもちたちみんなで焼かれてくっついた
母よりもやせるの上手な雪だるま
一匹のおまけの金魚長生きす
おじいちゃんギャル語を入れて年明ける
先生はみけんにしわがよりすぎだ
五月雨に打たれていても父をまつ
赤ちゃんの無邪気な笑顔星のよう
張子午笑顔で返事うんうんと
私はね相思相愛マフラーと
ソファーのね下から感じる猫の視線
父の日の笑顔を見たくて考え中
みずみずしいなしがシャキッと音立てる
えらい子になりきる自分クリスマス
冬になりふんだら土が声を出す
飛び立って白鳥になるスタート台
一年の思い出ふくらむ雪だるま
つくしのび私も一緒に夢めざす
かせんじき風といっしょに野球する
赤ちゃんはついてくるかげこわいんだ
夏の夜森の住人動き出す
つくしんぼ身長きそう兄弟だ
筆先がうまく動かぬ筆始め
すぐ近く友達いるのに初電話
見てごらん夕日が空にとけてゆく
