受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

この時代交わす言葉の温かさ

愛知県 鬼頭 知也 19歳

立秋や古本多き理髪店

滋賀県 栢原 悠樹 19歳

メロンパンわたしのこころおどらせる

大阪府 小竹 里奈 19歳

広がった空いっぱいの初日の出

島根県 田村 優実 19歳

どんぐりを幼き日々と拾い合う

広島県 森本 ちはる 19歳

大根にまだ赤土の温かさ

沖縄県 安里 恒佑 19歳

天の川どれだけ石が跳ねるのか

沖縄県 加藤 克也 19歳

変わりゆく地元の町の寒さかな

沖縄県 伊禮 颯真 19歳

おじさんと呼ばれて悟る成人式

沖縄県 仲間 成吾 19歳

田園を右に左に移る風

北海道 中西 亮太 20歳

恋をとり単位逃して泣いた春

埼玉県 阿部 聡 20歳

駆け回る子と同じ背の雪だるま

埼玉県 星野 直人 20歳

前髪を少し切りすぎ落ち葉蹴る

東京都 中原 安里紗 20歳

春の雨甘い味する恋のよう

東京都 舒 子瀛 20歳

秋の宵残り二枚のカレンダー

東京都 山田 晃嗣 20歳

柔らかに撫でたくなりし祖母の猫背

神奈川県 二宮 良太 20歳

かんじきに軋む小路や夜明け前

新潟県 小林 峻司 20歳

真夜中の電線渡る白い月

静岡県 好川 めい 20歳

今来たぞそう聞こえたの春一番

兵庫県 大森 美織 20歳

鯛焼を噛じりぶつかる空っ風

千葉県 菊池 諒一 21歳

肉まんを分け合う二人の湯気もらう

東京都 矢ノ下 楓 21歳

草刈の残る匂ひを深呼吸

東京都 石坂 大 21歳

まだなにも知らぬ素足のやわらかさ

東京都 谷口 佳奈 21歳

冬将軍十二単の女連れ

新潟県 桜井 秀嵩 21歳

たまにはと肩たたきして嵐来る

愛知県 髙嶋 ゆりあ 21歳

かじかむ手引き寄せられる店の中

京都府 山谷 美保 21歳

冬空の布団で眠る黒い枝木

大阪府 金田 宗和 21歳

ランドセル年を重ねて軽くなる

兵庫県 塚副 幸司 21歳

くまぜみの声で実感里帰り

広島県 三川 草平 21歳

汗拭きて古典教師に戻りけり

沖縄県 野底 琢 21歳

平和賞やってあげたい炬燵かな

北海道 安彦 健斗 22歳

粉雪で一足早い共白髪

群馬県 櫻井 啓司 22歳

ふるさとの秋空見つつ深呼吸

埼玉県 齋藤 邦夫 22歳

冬の空輝く星が線描く

東京都 丹羽 亜衣 22歳

ボタン雪猫が大きなあくびして

新潟県 高橋 あかね 22歳

大風を呼んだ落ち葉が鳥になる

石川県 井﨑 千尋 22歳

イノシシが車道横切り春が来る

愛知県 山本 侑宏 22歳

三尺寝まぶたの裏の逃避行

京都府 江島 未夏 22歳

やりだすとあっちもこっちも大掃除

兵庫県 青木 千佳 22歳

暗号は解けぬままなり合歓の花

兵庫県 甲斐 千晶 22歳

春の気配最初に感じる口の中

島根県 中原 美咲 22歳

思い出もお鍋に入れて大晦日

北海道 石戸谷 実花 23歳

雲梯の影がシマウマ連れてくる

茨城県 吉田 梓 23歳

両の手も色づく夜の紅葉狩り

埼玉県 伊藤 美里 23歳

晴天の指先遠く寒雀

埼玉県 内田 智 23歳

よそからのおでんの匂い帰ろかな

東京都 岡 雄司 23歳

落ち葉色余る時間を積み込んだ

東京都 呂 孟遥 23歳

短夜を回す浮世の観覧車

東京都 加藤 澪 23歳

銀婚式顔が似てきた父と母

愛知県 冨永 真由美 23歳

怖い父今では孫の言いなりに

滋賀県 寺崎 法行 23歳

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