受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

千葉県

中学の制服を着て男前

岡山 航大 11歳

北風に応えてまわる灯油売り

加藤 諒太 14歳

割箸をきれいに割ったら秋がきた

本郷 剛志 18歳

喧嘩した夫に掛ける毛布かな

楠 昌子 34歳

初日燃ゆそんなに海を笑わせて

奥野 恭子 68歳

東京都

ろてんぶろ入りかたまで親子かな

高橋 夏生 8歳

米とぎの音はかすかな波の音

竹中 俊介 13歳

鈍感なあの人想い編むマフラー

茅野 奏 17歳

飼い慣らす鼓膜の中のきりぎりす

加藤 雅菜 19歳

墨東の風は冷たき桜餅

荒田 栄子 56歳

神奈川県

ケンカして仲直りのたねうえてみる

新井 結喜 11歳

前髪をピンで留めたら春一番

木村 優樹子 15歳

鉛筆を削った黒で夜を描く

松江 聡子 16歳

そばかすがいいねと言われ草紅葉

酒井 敦子 34歳

ざんぶりと風呂の湯こぼす春の夜

細谷 水無子 64歳

新潟県

ランドセルに入りきらない夏休み

橋立 和憲 11歳

夏みかんはじける光は青春だ

山賀 優佳 14歳

目をつぶる数式たちは宙に浮く

武田 純佳 16歳

気負うことのない歳になり春を待つ

滝沢 奈津子 38歳

福は内よい福来いと窓全開

齋藤 茂弘 54歳

富山県

弟のおなかぽっこりふろあがり

沙 さくら 8歳

手を当てるストーブただいまいいながら

高木 遥 10歳

地層見る古代を重ねて秋の風

田中 麻里子 12歳

はかなげな蝉の声聞くいわし雲

川崎 真佳 36歳

運動会みんなで雲を吹き飛ばせ

餘茂田 芳江 42歳

石川県

太陽に負けじとひかるぼくのあせ

澤村 謙伸 11歳

ひびわれて声はくずれた砂になる

杉浦 愛莉 15歳

水しぶき子どもの数だけはね上がる

高成田 麻実 17歳

雪ふかし彼の足あと追いかけて

堂前 美紀 26歳

信じ合ふことの楽しさ燕来る

竹田 正信 62歳

福井県

冬空に寒さ忘れて君を待つ

名和 望 28歳

探梅や足裏に伝ふ地の鼓動

奥村 真由美 63歳

中一女棒タイきりりと衣替え

山内 法子 68歳

出漁の焚火の跡を見に来たり

北山 千代子 71歳

ふるさとや山河慈悲あり泉湧く

朝倉 艶子 84歳

山梨県

風に舞う桜はわたしの応援団

大坂 優里奈 12歳

イヴに来た天使のような子犬がね

近藤 彩貴 13歳

水たまり自分の世界に飛びこんだ

相馬 帆那 13歳

急流に紅葉と童心溶け合って

山田 啓子 24歳

満月にオブジェを描く枯木かな

石原 臣男 69歳

長野県

イナゴがねぼくのひざまでジャンプした

三澤 遥太 8歳

手の中に魔法はいくつ眠ってる

福島 章子 32歳

おだやかに想うのも恋遠花火

市川 久美子 37歳

熱帯夜溶けて二人は海になる

小島 和彦 37歳

石仏の目鼻立ちよし春霞

岩原 辰幸 70歳

岐阜県

しびれたらかみなりみたいあしのなか

山口 成佑 6歳

たんぽぽはすみでさいてもむねをはる

廣瀬 将司 12歳

制服の心にそよぐ春の風

佐藤 友則 15歳

少女らの声透りけり冬桜

笠原 紫 23歳

涼しさや引き戸するりと百年家

近藤 千鶴 65歳

静岡県

ポケットにこぶしをかくして仲直り

杉山 哲平 11歳

√3コーヒー片手に午前二時

髙部 帆南 15歳

扇風機只今宇宙と交信中

塩澤 朋香 15歳

そして雨言の葉しみる夜半の秋

古谷 恵美子 40歳

お母さんいい人卒業しませんか

根本 みちえ 50歳

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