伊藤園 お~いお茶新俳句大賞
第二十一回
佳作特別賞
歩道橋つららはそっとしたくする
家の中父が帰れば春になる
新成人みんなそれぞれ星のよう
赤とんぼ関東平野ながめてる
からっ風キンキン冷える指の先
青空に引っ張られてる富士の先
入ろうか入るのよそうか冬の風呂
クリスマスパパのため息見ないふり
大そうじ母と窓ふきにらめっこ
流れ星三回なんてムリムリムリ
かぐやひめ帰る所は本の中
クリスマスその日のために親孝行
北風に顔をぶたれて赤くなる
おばあちゃん年金なのにふとっぱら
やきいもや声だけ聞いてあたたまる
梅の花だれかがお嫁にしてくれる
春一番犬にいたずらしかけてる
妹と冷戦状態三時間
消防署車庫の中にもつばめいた
火星から見ればぼくらは宇宙人
寒い朝幸せぶとん母が取る
最後だけ本格的な滝になる
クリスマスサンタの駅は僕のうち
花粉だわ私を泣かせるじきなのね
山越えて田舎の香り流れ込む
早朝に氷柱の木琴鳴らしたい
せき一つしているだけでお留守番
玉ねぎで泣くたび料理上手くなる
グラグラとゆれる歯はねじれったい
雨のにおいを連れてくる風苗ゆれる
バスの中小さい親切して帰る
豆まきでいろんな鬼にさようなら
電線の悲めいがしみる寒き日々
一年生おたまじゃくしだ声はずむ
赤ちゃんの瞳を見るとまぶしいよ
花畑てんとう虫が食事中
帰り道すず虫の声つい歌う
北風がかいろもったかときいている
仲なおり心のカーテンパッと開く
参観日せみの声しか聞こえない
うちの家弟3人犬もオス
おかえりとおんぶバッタのお出むかえ
編み物をする母まるで石のよう
ぬいぐるみリボンをつけてかわいがる
恋しいよとけるアイスと青い海
ハムスターうしろすがたはまりもです
テスト中ピカッと光らずこまったな
記念写真わたしでかくれるひな人形
ススキゆれすずしい風と手をつなぐ
好きな味姉の好みに似てきたな