受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

都道府県賞

広島県

ひだまりのねこのね顔がたまらない

平田 恵美里 10歳

田植え終え会話がはずむ祖父と祖母

後藤 歩 12歳

お母さん電話に出ると若がえる

高橋 由貴 13歳

字が下手と言われつづけて成人式

松本 祐季 19歳

ぶらんこを漕いで地球を回しけり

松原 英明 74歳

山口県

雨風に負けずぎらいの葉っぱたち

買田 康介 11歳

張りつめた心にどっとサクラサク

大島 美樹 18歳

勇気出せと入道雲に励まさる

藤本 麻奈美 32歳

硝子戸の桜模様に月明かり

細谷 真理子 36歳

縄跳びの子が立春の空へ飛ぶ

秋吉 康 62歳

徳島県

おもちゃ屋で目が泳いでる弟よ

大田 桃子 12歳

虎落笛ガリレオガリレイの寝言

野口 ま綾 17歳

白波が浮き立つ阿波の吉野川

戸村 恵実子 38歳

桜にもお辞儀して行く卒業生

芝山 明義 47歳

サングラスはずして母の現はれる

坂野 永吉 85歳

香川県

おじぎした稲穂に祖母の影かさね

中本 優子 20歳

雛祭り彩り添える子の晴着

峠 健児 34歳

ひとひらの雲が絵になる秋の塔

奥田 浩之 36歳

イニシャルは夫とおんなじ冬帽子

大西 澄子 57歳

水温む脈を取られてゐる手首

中山 善子 59歳

愛媛県

塾帰り寒さよりつらいテストの点

笠原 萌 12歳

ししまいを見ている子供の口が開く

本田 浩人 12歳

思い出をツクツクホウシが締めくくる

古窪 孝徳 14歳

祖母からの練習メール春の雲

池田 友里恵 16歳

節分は鬼のゆくえに気を遣う

大野 順広 69歳

高知県

扉開く満員電車に春一番

勝賀瀬 智大 14歳

お年玉慣れない正座とごあいさつ

岡林 宏真 14歳

君と見る夕日よどうか落ちないで

三輪 苑子 21歳

上履きのラクガキうすれ卒業す

谷岡 真衣 29歳

草の市やさしき言葉添えて売る

中村 隆美 78歳

福岡県

卒業は泣いているのにおめでとう

友納 萌乃 11歳

びわをもぐ子供のような祖父の顔

福崎 奈々 15歳

宝石の原石なんだ私たち

井上 光智子 16歳

庭の木がしなる太った百舌乗せて

山下 丹 20歳

鯥五郎恋に敗れし目付きして

村山 佐夜子 64歳

佐賀県

夏の日は空一面が美術館

山崎 奈々子 17歳

モノクロの写真の中に無限の色

森田 崇士 17歳

夫がゐて子と犬もゐて居間うらら

古庄 民子 64歳

トンネルは風の近道木の実降る

齊藤 さとし 74歳

鯥五郎どこか恩師の顔に似る

香月 陽一 81歳

長崎県

茶柱を金魚のように見つめてる

林 紀実惠 17歳

志乗せて下界を睨む凧

田原 賢志朗 17歳

雪野原午後は光の板になる

赤窄 瑞樹 17歳

暖房があるのにつけない化学教諭

末續 耕平 18歳

冬の風心の引き出し開けていく

石橋 昌幸 21歳

熊本県

向日葵のように大きな父と母

中川 紗希 14歳

メダカの学校どこにあるかと川もぐる

荒木 亮雅 16歳

左手に金魚を持って手をつなぐ

山部 美江 17歳

北風や南恋しき風見鶏

園田 洸太 18歳

雨の日は雨に乾杯花こぶし

伊津野 貴子 37歳

大分県

丸かぶり赤いトマトの汁がとぶ

志村 愛 14歳

帰り道僕の上には渡り鳥

菱川 貴博 16歳

占いに流し流されそうめんか

四ヶ所 和弘 25歳

兄弟で覚える九九はお風呂場で

小野 奈美 32歳

音読の女のうなじや春隣

吉平 のりこ 35歳

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