伊藤園 お~いお茶新俳句大賞
第十九回
佳作特別賞
略語時代若干ついて行けなくて
夜空からこぼれ落ちそう流れ星
駅伝のたすきにかけた男意気
新年のみんなの笑顔が初景色
いがの中栗の三つ子がこんにちは
難問の一つが解けた雛霰
母絶句小言も出ない通知表
このクラスさわいでいつも動物園
青空へ地面をけって鳥になる
レギュラーをとってやるんだ夜練習
授業中ツバメの親子がやってくる
心にも大きな海を作ろうよ
鬼は外家にはだれもいなくなる
おにぎりが転がるように走り出す
ぺんぺん草私は現役十三才
初夢をとろうと側にカメラ置く
帰る雁ぼくらの学校雁が音中
桜咲く背中で光るランドセル
おみくじの言葉信じて走り出す
バスを待つおしゃべりの輪の白い息
別れの日けむりのようなその笑顔
駆け上がる二年という名の階段を
すずめたちあの電線で会議中
金閣寺いちょうといっしょに光ってる
年越しそば今年もやっぱりカップ麺
こいのぼり川の字なって寝ています
授業中山から鹿が降りて来た
両親が出かけてからが夏休み
太陽と土にまみれた夏休み
宿題をさらっていくのは扇風機
ひた走る道のかなたに故郷あり
指折りて春の七草確かめる
人生と立ち向かうよう風見鶏
メールにて父より届く初日の出
うぐいすが目覚まし代わり僕の部屋
凧揚げてとんびも驚く高さかな
春休み進級祝いに問題集
雪まう日祖父母の家にいそぎあし
赤とんぼ指にとまれば友達だ
年賀状書いた数だけ待ち遠しい
十三才私の心はカメレオン
さくらんぼけんかもするけど想い合う
くつひもをぎゅっとむすんで秋の空
凧糸があやとりしている電線と
弁当の主役はいつもたまごやき
「おばあちゃん」ふと呼んでみる冬の空
ひまわりの一本ずつは楽しそう
園児より親が泣いてる卒園式
ストレスがたまるとすぐにピアノ弾く
ふきのとういっぱいねたから元気いい