伊藤園 お~いお茶新俳句大賞
第十八回
佳作特別賞
かご持っていちご畑へかけだす子
夏の日をタンスの中にしまいこむ
初日の出ぼくは見たよとカメが言い
くりすますいきなり良い子になるみんな
鏡もち足くずしてもいいんだよ
ふきのとうやあ元気かとごあいさつ
映画館クライマックス父ねてる
あまの川はしを作ればいいのにな
駅前にとても小さな駄菓子やさん
教室の机が小さい始業式
木のぼりで上までのぼってしんこきゅう
楽しいよジャングルジムで見る景色
ゆびきりがつめたく感じる最後の日
境内の灯りぼんやり人の波
屋上で大の字になって雲と話す
やまびこはほんとは姉妹ヤッホッホ
寒がりの母の実家は岩手県
初もうでたき火の火のこは星になる
たんぽぽはものを言わぬシンデレラ
オリオンざそらにリボンをむすんでる
日の出待つ耐寒キャンプの闇の中
年賀状くれた相手は歯医者さん
水の音もっきんたたく音がする
大みそかまだねるもんかとダウンする
いってらっしゃいパワー全開祖母の声
夕焼けがおしゃれしている水かがみ
日だまりで小犬もねこもイナバウアー
母さんに勝てる花粉はすごいかも
いつの間につばめの家族いそうろう
カレンダー赤い花丸たんじょう日
にやにやとつくえで広げお年玉
耳すましツバメの赤ちゃんまだですか
大そうじありさんみたいに働くぼく
ベランダがプラネタリウムになった夜
遠足で母の料理を食べつくす
新入生キラキラしてるカッコイイ
おもちつき刑事さん来て一休み
カブトムシパパの昼より高いエサ
かけてくる泣き虫妹一年生
先生と出会った冬の本屋さん
貝がらは波音すべておぼえてる
一口がとまらなくなるつまみぐい
初夢だ野口英世とあく手する
新品の色鉛筆で描く白鳥
どこまでも続く菜の花ハイウエー
うちの庭猫が集まるきっ茶店
先生が来るのが分かるくつの音
始業式六年生になるしゅんかん
稲かりを見学しながらとんぼとぶ
お祭りの心ふるわす火なわじゅう