受賞作品

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞

佳作特別賞

うつろいの畑の静けさ菊香る

石川県 髙橋 道子 33歳

待ちわびて水のあふれる冷奴

千葉県 三谷 志麻 33歳

花冷えの水に色づく月の影

千葉県 池端 香 33歳

つま先に春の訪れいぬふぐり

千葉県 猪野 留実 33歳

春一番スカートをはく妻である

大阪府 有田 雅人 33歳

お年玉入れたポケット押さえてる

大分県 山本 えみ 33歳

冬の空私のようなちぎれ雲

長崎県 金子 肇 33歳

置手紙春を探しに行って来ます

東京都 今村 真有子 33歳

金平糖舌の上にも冬銀河

徳島県 安藝 達也 33歳

冬の朝時間が止まる金魚鉢

栃木県 影山 菜穂子 33歳

間奏のように現われ車窓の梅

奈良県 曾根 毅 33歳

初雪に息弾ませて外にでる

富山県 奥山 由起子 33歳

強がりを言ってコートの襟立てる

富山県 三宅 由希子 33歳

冬の朝こころがしんと透きとおる

福岡県 石丸 智子 33歳

靄を立て生きているぞと休火山

福島県 野田 春恵 33歳

ひよどりと夕日が一息つく電線

兵庫県 小川 友里 33歳

ブラウスに光あつめて今朝ははる

兵庫県 有木 久美子 33歳

雪原に飛び込み描く大文字

北海道 杉村 愛理 33歳

小春日の我と似ている雪だるま

北海道 杉本 真樹 33歳

チクタクと体の時計の音がする

デンマーク 森本 香 34歳

雨上がる白梅もまた乾きゆく

愛知県 近藤 晶子 34歳

にぎりめしほおばる空にトンビの輪

愛知県 水谷 よしえ 34歳

クレヨンの線路が続く床や壁

愛知県 朝岡 栄治 34歳

流れ星億年分の孤独込め

岡山県 小西 華江 34歳

水しぶき夏の日差しで星になる

沖縄県 釜ヶ澤 三恵子 34歳

朝焼けに街の静けさ目にしみる

宮崎県 岩切 まゆみ 34歳

線香と訛り流れる盆の宵

京都府 栗林 美保子 34歳

梅ノ木の蜜吸うメジロ声高し

熊本県 藤田 奈津美 34歳

本当のことは答へずサングラス

群馬県 斎藤 美秋 34歳

春風に吹かれてゆれる恋心

広島県 加崎 知恵 34歳

子らの声止んで八畳虫時雨

埼玉県 伊藤 万里子 34歳

満天の冬の星座が覇を競う

山形県 山崎 明日香 34歳

赤子の手見ているだけで日が暮れる

山形県 沼本 美里 34歳

頑張って終わる一日星がきれいだ

山梨県 松本 貴博 34歳

金魚すくいゆらり優雅に逃げられる

新潟県 内藤 由美 34歳

お日様のにおいするよとお花摘み

神奈川県 習田 夏美 34歳

「ただいま!」と今年も土筆が春告げる

神奈川県 西出 陽子 34歳

遠き地に母が見ている春の月

神奈川県 中村 和日子 34歳

朝顔を数えて終わる夏休み

神奈川県 齋藤 由紀 34歳

首を振るエースの孤独夏の蝶

静岡県 山下 奈美 34歳

早春の家族のしあわせそこにあり

千葉県 市原 由美子 34歳

散歩道ひとつふたつと春が増え

千葉県 宍倉 美恵 34歳

オルゴール覚えた娘は寝てくれず

東京都 金谷 博也 34歳

公園の木が鳴くようなせみの声

東京都 重吉 祥子 34歳

縄跳びのリズム早まる寒き朝

東京都 石井 純枝 34歳

カーテンのすそ遊んでる初夏の風

東京都 中橋 祐子 34歳

日記帳幼い自分がそこにいる

福岡県 下須崎 充宏 34歳

よちよちと歩いた先につくしのこ

福岡県 小林 弘美 34歳

活字にて旅を続ける夜長かな

福島県 荻野 さより 34歳

母を呼ぶ桜並木のランドセル

福島県 難波 宏彰 34歳

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